キモオタクの部屋

終わりかけの大学生のブログ。不定期に更新します。

ひとくちオタク語り②:死霊の盆踊り

こんばんは。キモオタクと申します。

 

オタク語りシリーズ第二弾ということですが、最近よくわからんぐらい寒いのでホラーテイストな話をしましょう。タイトルにもある通り今回は、鬼才エド・ウッドが作りし怪作映画「死霊の盆踊り」についてです。

 

本当に終わらないんだなこれが

 

映画に詳しくなくても、名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。本当に、本当にクソつまらない映画を作るということで有名なアメリカで最低の映画監督エド・ウッド、その代表作の一つです。

 

大学1年のときにHDリマスター版を劇場で見ましたが、打ちのめされました。こんなにもひどい映画があるのか、と。

 

何がつまらないのか

まず特筆すべきは間のとり方が本当に、絶望的に悪いことでしょう。映像作品はシーンが次々と切り替えられながら話が進んでいきますが、その1カット1カットがアホみたいに長く、間が悪いためひじょ~~~~に冗長に感じさせます。

そして、やっとシーンが変わったと思ったら、次のカットでも画角が変わっただけの同じような映像を見せつけられる… 冗長すぎて体感4.5時間ぐらいありました。本当は92分らしいです。ウケるね。

そして、内容も驚くほど薄いです。とあるカップルがヴァンパイア風(?)の幽霊みたいな男に捕まり、「死霊の盆踊り」の出し物として殺されそうになる…といったストーリーを、エロシーンを練り込み薄く薄く伸ばしたものです。

…と、悪いところを挙げればキリがないのでここらへんにしておきましょう。

 

鬼才・エド・ウッド

ここだけは誤解してほしくないのですが、エド・ウッドの凄まじいところは「決して手を抜いているわけではなく、彼の美学と理念に従って作っている」という点なのです。まあプラン9以降は本当に手抜きらしいですが。決して手を抜いている訳ではない。本当に。ただ、あまりにも、監督の感性が凡人とかけ離れているため評価されないだけなのです。

 

しかし、この映画は頭がおかしくなるぐらいにつまらないのですが、つまらないからこそ、つまらないことによってしか得られない読了感があります。尋常の人間には理解できない、監督の執念にも似た狂気的な「映画に対する熱量」が語りかけてくるのです。この体験はエド・ウッドの映画でしか味わえないでしょう。

 

youtu.be

 

そう、この紹介動画にもあるように、間違いなく「究極の映画体験」なのです。自分の想像を(悪い意味で)超えてくる、究極の映画が助走をつけて殴りかかってくる。苦痛の一言では言い表せない、トリップ的体験。できれば劇場で、皆さまにも味わっていただきたい。

 

おわりに

Orgy of the Deadを死霊の盆踊りって訳したのは天才だと思う。何ならこの映画で一番おもしろい部分だろこれ。

プラン9まだ見てないのでこれから見ようと思います。